MTIC ナショナルガイド【パキスタン編】
外国人人材を採用しても定着しないというお悩みを多くの企業様からいただきます。ひとえに『外国人』といっても、文化や国民性は様々です。当社は、異文化理解が進んでいないのが理由の一つだと考え、少しでも多くの雇用主の皆様に各国の国民性を理解していただければと思い、当社に登録された外国人の方々、各国数百~数千名にアンケート調査を実施しました。民族も宗教も価値観も多種多様な外国人を理解するための一助となれば幸いです。
パキスタン基本知識
首都:イスラマバード
言語:ウルドゥー語(国語)、英語(公用語)、パンジャブ語
宗教:イスラム教
パキスタン人に聞きました!!
日本人は私たちの文化や国民性を誤解していると感じることがある。
はいー69.1%
いいえー30.9%
『私たちはこんな人』パキスタン人のリアルなコメント:
豚肉は食べない、お酒も飲まない。
冷凍加工された肉も食べない。
一日5回お祈りをする。
一日4、5回水浴びをする。
サービス精神が旺盛でホームパーティーをしていろいろな人を呼ぶのが好き。
お金がない人にお金や食べ物を分け与える精神がある。
挨拶は握手をしてハグをする。お辞儀をしたり頭を下げるのは神様にするもの。
子どもたちは結婚しない限り、成人しても家族と一緒に住むのが普通。結婚は基本的にほぼお見合い結婚。
結婚する前に、恋人をつくったり同棲しない。
結婚しても両親を生涯大切にして常に気に掛ける。
夫が稼ぐので、妻は家にいて専業主婦をするのが文化。
女性は独特の民族衣装で頭も布で覆っている。日本人女性とはファッションが違う。
カースト制度があるので、さまざまな社会的立場によって民衆は分けられている。
自分で事業を行おうとする人が多い
パキスタン人から見た日本人のココが素晴らしい!!
文化は全然違うけど、パキスタン人は基本的に日本人が大好き
規則やルールにとても厳しい、時間も絶対守る
仕事に対する姿勢や態度が常にプロフェッショナル
技術が革新的で、経済力がある
大変穏やか、謙虚で親切な人が多い
パキスタン人から見た日本人のココが信じられない!!
ハラルフードがあるようだが、実際はハラルではないものをハラルと勘違いしていることがある。
家族の絆があまり強くないと思う。
若い人が高齢者を大切にしていない。
ものごとをあいまいにして表現をするときがある。
日本人はお酒を飲み過ぎ。接待でもお酒を飲むがお酒は必要ない。
仕事をし過ぎで家族を顧みない。
上下関係に厳しい。上司の指示には必ず従わないといけない。
はいー66.1%
いいえー33.9%
おしゃれが大好き!流行は常に気にしている。
はいー80.7%
いいえー19.3%
男性は髭や髪の毛がふさふさじゃないと威厳がない。
いいえー89.5%
日本人(日本人の雇用主)に歩み寄ってほしいと感じることは?
イスラム教について知らなすぎるので、勉強してほしい
業務中でもお祈りが必要な人もいる、その場合は時間を取ってほしい
英語でコミュニケーション取れるように少し英語を勉強した方がよい
オフィスの昼食にハラルフードを取り入れてもらえると助かる
私たちの文化に対しての理解がないので、もっと知ってほしい
断食月間はシフトの調整をしたり、可能な限りサポートしてほしい
外国人に対して、日本人と同じように敬う気持ちがないと思う
自分たちが忙しいというストレスからか、私たちに対して強く当たるときがあるのをやめてほしい
自分たちの仕事のタイムマネジメントをしてもっとリフレッシュしたほうがよい
MTICアンケート調査より
(2020年2月実施)
パキスタン人のアンケート結果からは、「イスラム教」に関わるコメントが非常に多く見受けられました。まだまだイスラム教に対しての理解や対応が浸透していないのが日本の現状です。実際は信仰心は個人差があるので、一日何回お祈りをするかは人によります。しかし、たった1回のお祈りもできない実態などに、多くのパキスタン人がストレスを感じているようです。他国のアンケート結果に比べ「私たちの文化に合わせてほしい」というコメントが圧倒的に多い結果でした。イスラム教の外国人を受け入れる環境がきちんと整備されているか、しっかり確認してから採用する必要があります。